IT時代の労務管理で大事なこととは?

IT業界出身のIT社労士が、情報セキュリティを含めたIT時代の労務管理について話していきます。

どのように使ったか?使い終わった後どうしたか?

地域により、2回目の緊急事態宣言が出ている中

再び在宅勤務やテレワークの話題が増えてきました。

 

そこで、今回は社外での情報取り扱いに関して

どのように使ったか?

について触れます。

 

関連があるので、

使い終わった後どうしたか?

についても触れておこうと思います。

 

⒈原本となる情報(データ)を扱うリスク

今はネットワーク上から直接どこかに置かれた情報に

アクセスすることも多いですが…

 

大事な情報であればあるほど、原本となる情報に直接アクセスすることは

改ざんや誤っての削除などのリスクが大きくなります。

 

例として正しいか分かりませんが、

車を購入すると大体鍵が2本付いてくると思います。

 

ではこの2本を常に持ち歩くかというと、

そんなことは無いですよね。

一本を普段使うものとして、もう一本は自宅に保管

ということが多いと思います。

 

これがもし最初から一本だったら、

もしその鍵が何らかの理由で壊れてしまったり、

紛失してしまったら…

車に乗れなくなってしまいます。

 

情報に置き換えてみると、

この世に唯一の大事な情報にアクセスしていて

誤って削除してしまった。。。

 

ネットワーク上のファイルはゴミ箱に入らない

ということも少なくありません。

 

会社の大事な情報が簡単に消えてしまいます。

 

もちろん、このリスクに対しては

普段から会社としてバックアップを取っておく

ことである程度回避できます。

 

⒉情報(データ)をコピーして扱うリスク

原本となる情報を扱うリスクを回避するために、

例えばサーバー上のデータを自分のパソコンにコピーして使う。

 

これもよくある話です。

 

しかし、このケースでは、

・重要な情報が意図しない場所に複製される

・コピーされた情報の利用後の扱い

がリスクになります。

 

コピーした情報を使い終わったら削除する。

この行為で情報は消えて無くなるでしょうか?

 

実はパソコンのデータは消えることはありません。

 

ゴミ箱から削除したら消えて無くなるように見えますが、

この時消されるのはそのデータの在り方の情報です。

 

データを「家」として捉えると、

私たちがゴミ箱に入れて削除するのは家の住所情報だけで、

家の建物はそのまま存在しているという感じでしょうか。

(分かりにくいですかね?(^^;;)

 

専用ソフトを使えば、簡単に削除したデータ復元が出来てしまいますので、

在宅勤務で使った個人所有パソコンで機密データを使った後、

見た目には削除したつもりで、フリマや下取りに出してしまうと

少し知識のある人間なら簡単に情報を入手できる

そんなリスクもあります。

 

実はこういったケースでは、使い終わったデータを

「また使うかもしれない」

と削除せずに置いてしまい、その後ウイルス感染して漏洩

という事象もあります。

 

社外においては、データを会社所有機器以外にコピー禁止

といったルールは必要かもしれません。

 

⒊紙の情報

社内ではマルチスクリーン(2画面)などで作業していても

社外ではノートPCで画面が小さいため、

あえて紙に印刷した情報を使うこともあります。

 

では、その印刷した情報は使い終わった後

どのように扱うでしょうか?

 

保管?

だとすれば、どのような場所で、どのように?

 

廃棄?

だとすれば、シュレッダーは在宅勤務者の自宅にあるのか?

 

そんなことを考えなくてはなりません。

 

印刷することを許可するのか?

印刷そのものを禁止するのか?

あらかじめルールを定めておくべきです。