IT時代の労務管理で大事なこととは?

IT業界出身のIT社労士が、情報セキュリティを含めたIT時代の労務管理について話していきます。

どのようなツールを使うか?

年末の慌ただしさの中で、あっという間に新年になりました(苦笑)

改めて、新年あけましておめでとうございます。

 

晦日には東京で1300人の感染者。

今日も1200人を超える感染者。

また緊急事態宣言・・・という話も出てきています。

 

またテレワーク実施に舵を取る企業も出てくるかもしれませんね。

 

そもそも、緊急事態宣言中だから在宅勤務、

解除されたら在宅勤務も解除・・・ということもどうかと

思うことはありますが。

 

在宅勤務の体制が、

仕事として成り立つか?

運用として成り立つか?

という視点で考えても良いのでは?と思います。

 

さて、本題に戻ります。

 

前回の続きで、どんなツールを使うか?

これも大事なポイントです。

 

1.デバイス(機器)は誰のもの?

ツール、というか機器(デバイス)の話になりますが、

在宅勤務を含め、社外でデータを扱う際にデバイスの所有者は誰か?

ということはポイントになります。

 

①会社から貸与されるPCやタブレット

 元々企業のものですので、データを扱う環境も整っていますが、

 万一破損や紛失した場合のリスクも大きい。

 

②従業員個人所有のPCやタブレット

 個人所有のため、業務で扱うために必要なソフト(アプリ)が

 インストールされていないケースも多い。

 インストールが必要な場合、会社のライセンスを使うのかは要検討。

 (在宅勤務が終わった段階で確実にアンインストールする必要あり)

 

BYODってご存じですか?

Bring Your Own Deviceの略で、従業員個人所有のPCやタブレットなど

機器を業務でも利用することをいいます。

 

従業員の家族も使う、ということになれば

・仕事で使う場面

・プライベートで使う場面

を切り分けないと、大変なことになります。

 

Windowsの場合には、最低でも仕事用のアカウントを作成するなど

自分と家族の使用場面を分けることは必須です。

 

これは個人の判断に任せるのではなく、BYODを採用するのであれば

在宅勤務を指示する会社側が明確にルール化しておくべきでしょう。

 

2.デバイスのセキュリティ

会社貸与デバイスも含めてですが、特にBYODの場合は

OSのアップデートがなされているか?は大事です。

 

セキュリティ上、最新の状態になっていないOSは危険です。

ましてやWindows7を使っているなど、古いOSを使っていることは論外です。

 

これも、在宅勤務をする際にルール化しておくべきでしょう。

 

また、タブレットスマートフォンを使うこともあると思いますが、

簡単に使えるために、ついPCよりもセキュリティ意識が低くなりがちです。

 

ただ、

タブレットスマートフォンはPCである

という気持ちが大事です。

 

膨大なデータをネット環境と接続して扱う点ではPCと何ら変わりはありません。

 

画面ロックをかけることや、万一紛失した場合に

外部からデータ消去をかける仕組みなどを設定しておくべきでしょう。

 

3.データの持ち運び方法

かつてはUSBが多かったですが、今はクラウドサービスもあり

大量のデータをどこからでも容易に取得・参照できるようになりました。

 

USBに関しては、容量が大きくなっていることもありますが

サイズが小さいため、ポケットに入れて落としてしまった・・・

という話もよくあります。

 

この時、拾われて中身を見られたらアウトです。

 

例えば、

パスワード付きで圧縮したデータを入れる

暗号化して保存できるUSBを使う

といった対策が必要でしょう。

 

クラウドサービスに関しては、

個人アカウントを使わせない

といったことは意外と大事です。

 

個人アカウントのクラウドを使った場合、

会社の機密情報が個人アカウントを経由することになりますので

使用後に確実に削除したかの確認ができなくなります。

 

会社アカウントを取得して、それを使用させるべきです。